♪第88回月例会報告(9/11)


〇会場は藤沢市のFプレイス・ホール。歌唱指導おざきかよさん、ピアノ伴奏すやまひろみさん。
〇「昔話特集」の会にしようと、前半に「浦島太郎」など7つの昔話の歌を取り上げ、それぞれの昔話をショート・ストーリーにまとめ(宮﨑作)、そのシナリオを女声・男声(おざきさんと宮﨑)の2声で朗読し、そのあと馴染みの昔話を、みんなで歌うというやり方に挑戦しました。なかなか面白い特集だったと評判よく、パフォーマー2人もそう思いました。

[この日、歌った歌]
*浦島太郎 *きんたろう *桃太郎 *一寸法師 *大こくさま *牛若丸 *うさぎとかめ
*旅愁 *故郷の人々 など

[月報 No.88 要約]
[8月英気を養う夏でしたか? さあ鴻鵠の気分で、大きく羽ばたきましょう!]

〇2か月のごぶさたです、皆様お元気でしたか? 国の内外に大波が立ち、奇怪な渦も巻く騒々しい現世を「令和」は脇見もせず真直ぐ前を見て歩き、あるいは鴻鵠(こうこく)の如く悠然と空を飛び、4か月が経ちました。令和よ、そうあれかし。私達も常に鴻(オオトリ=鶴の類)や鵠(クグイ=白鳥の古称)のようでなくちゃ。悠々と“歌の人生登山”をしなくちゃ――この夏そう思い、己れを鼓舞しました。
●8月例会を休んだ間に会員皆様のことに思いを馳せました・・・・脚が弱った、腰が痛い、耳が遠くなった、等々の身体の不調を抱えつつ、“童謡楽会”はそれに打ち勝つ元気をくれるので例会に復帰したとか、近々復帰したい、といった連絡が時々あります。嬉しいことです。逆に行けなくなったという連絡や、月例会常連だった方の訃報もありました――今を大事に生きなければ!!と改めて思います。
〇7月例会場Fプレイスで受付の机を運ぶ男性ボランティアを6月の月報で募ったところ2人の方が応じて下さいました。有難うございました。誠に嬉しく心強く、ファミリー的な絆の深まりを感じました。8周年記念コンサートでもボランティアが必要です(下欄に募集要領)、皆様、宜しくお願いします。
●私達は例会で童謡・愛唱歌を斉唱し時に二部合唱もし、周りと相和す音楽ならではの楽しさを享受しています。美しいハーモニーを感じて歌う幸せ感は格別です。他の人と共に手にする幸せはアインシュタインの言葉「他人のために生きてこそ価値ある人生」に通じます。もって瞑すべし!!です。
〇先の月報で狂言師の野村萬斎さんが己れの目標に対し、それを「浴びるほど」修行しているという話を書きました。私事この夏、「イタリアの名曲を歌う会」に出演し最後の1週間、浴びるほど練習すると、これまで見えなかった歌の新しい世界が見えた気がしました。3年目初の感覚、出来は散々でしたが、失敗も含め貴い体験だったと思っています。聴きに来て下さった方、有難うございました。

[今に生きるお伽(おとぎ)噺(ばなし)、「むかしむかし」を忘れないために“昔話考”]
1)昔話が題材の童謡や唱歌を例会でまとめて取り上げたら、とおざきさんから提案がありました。お伽噺、伝説、神話等の昔話の歌を歌おうというわけです。「令和」がスタートした頃でした。新元号は『万葉集』が母胎だし温故知新の精神にも合致しますよね、即OKでした。昔のTV番組『まんが日本昔ばなし』の主題歌(坊やよい子だ、ねんねしな~)をおざきさんが独唱するほか皆で7曲――浦島太郎、きんたろう、桃太郎、一寸法師、大こくさま、牛若丸、うさぎとかめ・・・・。さあ、これらをどう取り上げ、どう歌うか、8月一杯かけ2人で知恵を絞ることにしました。答えは今日この場で。いざ、歌わん。
2)ネット情報ですが、「五大昔話」と言うそうです。桃太郎、猿蟹合戦、舌きり雀、花咲爺、かちかちやま。この5つだそう。他に金太郎、うさぎとかめ、浦島太郎、一寸法師などをぽんぽんと思い出します。五大とそれに続く第二群の違いの理由が分かりませんが、私的には幼時、”勝次郎じいちゃん”の布団で夜な夜な昔話を聞いた経験から①浦島太郎、②桃太郎、③猿蟹合戦、が好みのベスト3です。それらの物語が映像としてパッと頭に浮かびます。「勧善懲悪」の理屈はさておき気分がスカッとします。今日のデジタル時代を象徴するVR(ヴァーチャルリアリティ=仮想現実)そのもので、不思議な気分です。
3)昔話には勧善懲悪の道徳思想のほか様々な寓意が込められています。強欲や意地悪・油断や怠惰の戒め、はたまた「浦島太郎」に感じる享楽や安逸への憧憬(ご褒美としてという仕掛けも効き)などもあります。でも最後は白煙の中、一瞬にしてお爺さんになってしまう太郎に(それがメルヘンですが)、現世は移ろい易いという無常観もまとわせています。五大昔話は室町末期(16世紀後半)~江戸初期(17世紀初頭)に誕生したそうですが、室町期には鎌倉時代以降の400もの短編噺を集めた『御伽草子』が編まれており、上の2)で書いた昔話=お伽噺話もすべて含まれていると見られます(未確認)。昔話の歌は明治時代以降、主として学校唱歌として作られており、作詞・作曲の先達に感謝しなければなりません。
4)おざきさんセレクトの7曲には「牛若丸」という歴史に基づく唱歌もあり、「大こくさま」という『古事記』『日本書紀』に由来する「神話」の唱歌もあります。神話に対し世には民話もあります。一言で昔話と言っても私達の追究対象はまさにジャングル。そこで、1冊の本『案外知らずに歌ってた童謡の謎』(祥伝社)に触れます。著者の合田道人さんは「大こくさま」につきこう述べています。<『古事記』や『日本書紀』には“むかし木の根や土くれまでもがものをいっていた”という表現がある。つまり大昔は万物に生命があると信じられていた。>・・・万物に生命あり!! これが「昔話」のキーワードの1つですね。
5)TV番組「まんが日本昔ばなし」の語り手であった市原悦子さんと常田富士夫さん(ともに鬼籍)のあの七変化の哀愁に満ちた優しい語り口が懐かしいです。おざきさんによる主題歌の歌で二人が蘇る?!
6)最後にもう1つ。先の第161回直木賞の受賞作家・大島真寿美さんは「人はなぜ物語を必要とするか」と自らに問い続けていると語っています。そう、物語が必要です、私達にも。だから「昔話」なのです!!

(以上。文責:宮崎)

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