♪第92回月例会報告(1/16)

〇会場は藤沢・Fプレイス。歌唱指導 宮本史利さん、ピアノ伴奏 原幸子さん。

[この日、歌った歌]
*お正月 *砂山 *トロイカ *森へ行きましょう *歌の翼に *追憶 *おゝブレネリ
*サンタルチア *フニクリフニクラ *オーソレミオ など。

[月報 No.92 要約] [新年おめでとうございます。今年も童謡・愛唱歌を慈しみましょう]
●オリンピック年にあやかり“大合唱運動”のエポックメイキングを目指し、私達も力強く前進しましょう。みんなで励まし合いながら、元気に明るく楽しく! これを究極の目標にして!
●具体の目標ももたなければなりません。事務局的には、月例会参加者を平均130~150人へステップアップし、昨年度、皆様のご支援により達成できた創立8年目の財政バランスを毎年維持できる基盤を強化すること。そしてそのために、効果的に会員増を図りつつ例会の内容をパワーアップさせ、ご参加の皆さんに月例会を「絶対無二の楽しみ」と思って頂けるようにすること。それが具体の目標です。知恵を絞り工夫を重ね、他団体にない唯一無二の例会を目指します! 皆様、さらなるお力をお貸し下さい!
●2018年は「童謡100年イヤー」でした。1918年(大正7)に鈴木三重吉(夏目漱石門下の小説家)が児童誌『赤い鳥』を発刊、自由な内容の童謡創作を呼びかけると、気鋭の作詞作曲家たちが呼応し純粋で美しい童謡が陸続と生まれ、以来2018年が満100年だったのです。それらの童謡群は他に類のない遺産であり、世界無形文化遺産にしたい宝物だと当月報で何度も書きました。“童謡102年”へ向かういま、その宝物を縦横に活かし人生の糧にして行くことが私達の課題でも使命でもあると考えています。昨年12月例会で歌ったユネスコの世界無形文化遺産『きよしこの夜』(ポーランド、2011年)の存在を睨みつつ、2020年、われらが童謡を名も実もある世界の童謡に押し上げる名案を見出したいものです!
[年頭の音楽考]
●古今東西の思想家たちは、真善美を問う中で例外なく音楽について語っていますが、ドイツのエマヌエル・カントは「芸術の中で最高のものが音楽だ」と言いました。音楽が? と大画伯や大文豪は不満かもしれませんが、大歌手ならずとも少なくとも歌を歌う時の私達にとって、それは確かな道灯りです。
●宮沢賢治は「音楽療法」の第一人者と言ったのは故日野原重明さんです(共著『音楽力』)。賢治の名作童話に『セロ弾きのゴーシュ』があります。ゴーシュは楽団のチェロ弾きで下手ですが、家を訪ねてくる猫、かっこう、狸、野ネズミに乞われて色んな曲を弾くうち腕を上げ、病気のネズミまでも癒され元気になります。そこに「音楽は心を癒す」というメッセージがある、と自らもチェロを弾いた日野原先生は訴えるのです。因みにチェロの音色の周波数は400ヘルツで人の声に一番近いと言われています。
●私事ですが、縁あって4年前からオペラ・アリアを歌う会に所属しています。指導者のオペラ歌手の先生(テナー)は「母音の発声、とりわけ“あ”の発声が大事」と強調します。「大声で“あ”を発声するだけで、心も身体も解放され健康になる」とも。大いに納得し私は、歌を歌うときは常にあ・い・う・え・お、の母音を大事に思いっきり声を出して歌うよう心掛けています。その意識によりどの歌を歌ってもさっと歌を楽しむ気分になり、さらにカント流に言えば、歌って己れの存在を確認する自分がいるのです。
[目標を定めて]
●前段で、目標を定めて!と書きました。私、今年77歳になります。最低でも元気で100歳越え!が目標で生涯、駄文書きを続けるつもりです。80歳代に著作の多くを書いたと言われる親鸞聖人(90歳で没)を手本にと思っています。「湘南童謡楽会」の童謡・愛唱歌運動も同時並行で続ける覚悟です(今年頂いた年賀状にあった“代表の仕事をいつまでとは言いませんがお元気な限り続けて下さい”との激励にお応えするためにも)。諸姉諸兄の会員の皆様、5年先、10年先に「こうしたい」「こうありたい」という目標を定め、<歌の人生登山>をしようではありませんか!!
●パブロ・ピカソは長寿(享年92)を生き晩年、「子供のように描けるのにこの歳までかかった」と語ったそうです。やはり子供の純粋さは目標になるのですね。限りなく純粋な童謡・愛唱歌もまた然りですね。
●そのピカソ。史上最多作の作家で、安住と眠りと怠惰を嫌ったとか。嫌った安住は絵のリアリズム描写か、眠りは不覚性ということか、と解釈できます。怠惰を排して到達したあのキュビズムなのですね。(裏へ)
[子年のはなし]
〇鶴岡八幡宮・初詣でのおみくじで「凶」が出て、引き直すと「吉」。でも「凶」の方に“色をしっかり見つめ大事にするとよい”とのお告げがあり、今年の自分の目標“自然とともに”の精神に通じる、めでたさも中ぐらいなりの年始でした・・・すると“四十八茶百鼠”と言われるほどお茶と鼠には多彩な色があるという前文付きの記事(1/6読売新聞文化欄)に出会いました。おみくじのご利益あらたか、かな?
〇タイトルは「百鼠考」。長文なのでダイジェストし以下に転記します。<▼東京・日の出ふ頭の船客待合所に傘をさしたネズミの絵がある。世界的に有名な正体不明の芸術家バンクシーの作品の可能性が高いと見た東京都が描かれた部分のパネルを取り外し額装・展示しているのだ。バンクシーの作品ではラットは最も登場回数が多いキャラクターだそう。▼アメリカのウォルト・デズニーの映画が生んだミッキーマウスは、世界で最も有名なネズミのキャラクター。アメリカ文化の象徴であり世界的なアイドルでも。日本初では、ゲームやアニメ(テレビ東京系、日曜午後6時)でおなじみの「ポケットモンスター」に登場する「ピカチュウ」がいる。リスを参考にデザインされたらしいが、分類は「ねずみポケモン」である。▼漫画「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男もいる。平気でうそをつき、人を裏切り、酷い目にあっても懲りないやつだが、電子書籍『ねずみ男大全』の編集者によると、作者の故水木しげるさんは「ねずみ男はたくましくて、どんなところも生き抜いていくところが好き」と言っていたそうだ。▼江戸時代にもネズミに因んだ人気者はいた。「義賊」で知られる鼠小僧次郎吉だ。文献では1832年に捕縛・処刑されるまでの30数年間に、大名屋敷を中心に100か所で3000両以上を盗んだと伝わる。『江戸の犯罪と仕置』の著者・丹野顕さんによると、近年の研究で次郎吉は盗んだ金を博打などで費消したが、それでも弱きを助け強きをくじく英傑のように語り継がれてきたと言う。「大金持ちの大名や旗本から金を盗む盗賊に庶民は喝采しただけでなく、貧しい人に金を配るという願望をもって“義賊”を作り出した」と丹野さんは話す。>
〇十二支の干支のうち、「子年」のネズミが一番賢いというのが童話の世界の通説でもあるようです。競争のゴールへ向け兎は油断して寝過ごし、猪は“猪突”して行き過ぎ、エトセトラ。でも鼠は牛の背に乗って進み最後に飛び降りてゴールへ一番乗り・・・といった具合。さあ人間、「子年」をどう生きましょうか?
[千両の夢]
〇千両と言ってもお金ではなく、正月のお飾りに欠かせない植物の千両のリサイクルならぬリボーン(再生)の話です――。飾ったあと捨ててしまう人が多いようですが、勿体ない。実を土に蒔くと数か月後に発芽、成長し数年後に花を咲かせ赤い実を付けます。種は土中1cmほどの深さに群れ蒔き(ひっついても結構)し、土を手でしっかり叩いておき、雨で流出しないようにします。乾燥が続くときは時々、如雨露で水をかけてやります。発芽するまで3~4か月かかるので途中、雑草取りはせずに気長に待って下さい。種を蒔くのはプランターや植木鉢でも、庭の隅でもどちらでも可。また、千両の茎を植木鉢などに挿し木しても時々水やりをすればほぼ成功します。1月中旬~下旬までは茎はまだ生きています。
〇我が家では毎年、種蒔き方式で庭の何か所にも千両の群生地を作っています。実は赤と黄色がありますが、黄色は鎌倉市内の某所では切り花1本を毎年、何と1000円以上で売っています。遊び心でお試しを。

(以上。文責:宮崎)

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