♪第85回月例会報告(5/15)

【月例会報告】
〇会場は藤沢市本町の、藤沢市の公共施設 Fプレイス3階にある労働会館ホール。4月1日に新築オープンした会館ホールにおける、旧労働会館での復帰第1回目の月例会でした。ホールのすり鉢状の造りは、基本的には旧館と同じ。ステージはすり鉢の底部。そのステージにピアノを据え、ピアノの脇に歌唱指導のおざきかよさんが立ち、すやまひろみさんのピアノ伴奏で、進行させました。代表・宮崎の冒頭の挨拶もこのステージで。
〇参加者は、130人超。うち30人が見学者と入会者でした。Fプレイス界隈の方々も一定数いらして、わが会の開催を待っていて下さったことがうかがえました。旧労働会館時代には、最大190人の参加があったことを思いだします。今後いっそう例会運営に趣向を凝らし、まずはそこへの復帰を目指し、頑張りたいと思っています。参加者の期待に、きっちりお応えしながら!
〇ひさしぶりに、歌の時間・後半の直前に「ゲスト演奏」を設け、髙橋望さんのピアノ演奏を楽しんいただきました。髙橋さんには10/31に藤沢市民会館で開く「8周年記念コンサート」にも、ピアノ演奏とオペラ歌唱(オペラ歌手・宮本史利さん)という二部構成のコンサートに出演していただくことになっています。
PS1):天気晴れ。前日の荒天(雷混じり)が一転して、ラッキーでした。

[この日、歌った歌]
*うさぎとかめ *花咲爺 *美しき天然 *兎のダンス *月の沙漠 *浜千鳥 など。

[高橋望さんのピアノ演奏曲]
*きらきら星=モーツァルトの「ねえ、ママ聞いて」。*舟歌(チャイコフスキー) など。

[月報 No.85 要約] [「令和」元年5・15・・・「令和」第1回目の月例会をかみしめる]
〇<令和元年5・15>。新時代「令和」初の例会・・・今日の第85回例会は思い出に刻まれる大切な日になるでしょう。「令和」に関しては既に多くが語られていますが、当月報でも要点を書き残すことにします。
〇「令和」の出典は万葉集の『梅花の歌三十二首』の序文にあると言います。大友旅人が730年に開いた宴の際の『梅花~』の序文「初春の令月にして気淑く(よく)和らぎ・・・」の一文から「令」と「和」を取って元号とした、と令和の考案者とされる中西進博士は説きます。また令和は、初代元号「大化」(645年―650年)から248番目の元号に当たるそうです。645年は、教科書的には中臣鎌足と中大兄皇子=後の天智天皇による「大化の改新」の始まりとされる中、史実の追究が続いていて改めて歴史のロマンに引き込まれます。
〇万葉集の『梅花の歌』の序文はこうです。<初春令月 気淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香>。読みは・・・<初春の令月にして、気淑く(よく)風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き(ひらき)、蘭は珮後(はいご)の香りを薫らす>。そして現代語訳は・・・<時あたかも新春の好き月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香りのごときかおりを漂わせている>。
〇つまり令月とは“よき月”(類例:ご令室とかご令息)。和らぎとは“相和す和”。「和を以って貴しと成す」の「17条の憲法」(聖徳太子。604年)に通じると中西博士は言います。「令和」は意味も響きも麗しく良き元号です。月例会で“歌で相和す”我らの「目標」にもなります。湘南童謡楽会に幸あれ! と祈ります。

[「温故知新」の精神をかみしめる]
〇「温故知新」については先月、冒頭の代表挨拶で私見を述べ月報でも触れましたが、童謡や愛唱歌ほど、ふるき(故)をたずね(温)=温故、新しきを知る=知新という精神にぴったりなのはそう多くはありません。
〇日本の童謡はその誕生から今年101年目(1918年=大正7年、童謡誌『赤い鳥』創刊から起算)ですが、童謡および愛唱歌は、戦争の世紀であった20世紀、情報革命の進展著しい21世紀という、荒々しい変動の時代にあって万古不易の価値を持った文化として世界に誇れるものと私は思っています。明治生まれの唱歌、そして大正以降生まれの童謡・愛唱歌に歌われた美しい自然、純粋で大らかな人間性(子供の童心)、悠々たる時の流れ・・・それらの美風が音を立てて壊れようとしている今日、各時代の童謡・愛唱歌たちは私達がそれを歌うたび燦然と輝き、そっちへ行っちゃダメ、と立派に道標の役割を果たしてくれています。
〇今日歌う「花」や「四季の歌」に歌われる自然讃歌・季節へ向ける優しい感性、「サッちゃん」の持つ他への温かい思い遣り、「今日の日はさようなら」の人と繋がって生きる喜び等々。万古不易の人間のテーマがどの歌にも込められています。『愛唱名歌』は私達の宝の山。毎日開いて歌うことです。「温故」を深めることでどんな「知新」があるか? どんな新しいことが見えて来るか? 楽しみではありませんか!
〇「人はなぜ歌うか」――と当月報でも何度か考察しました。識者の答えは意味深長な「哲学」でした。でも「どう歌うか」がより大切な私達の課題。「実践哲学」です。孔子の『論語』の言葉「温故知新」の精神も正にそれ。温故知新をキーワードにし、童謡・愛唱歌をどう歌うか知恵を出し合って行きましょう。
〇さても「人はなぜ生きるか」――。時にそう考え、まあまあ「どう生きるか」と知恵を絞る私です。

[健康情報 深呼吸の効用、話すこと・歌うことの効用をかみしめる]
〇深呼吸(特に吐く息を強く)は健康エクササイズです。ぜひ1日何度でもおやり下さい。血液の循環が良くなり頭がすっきりし、副交感神経が働き気持ちがよくなります(月報1月号で詳報。以下にその続き)。
〇大人が1回の呼吸で吸い込む空気量は約300cc。これが話をする時は3~5倍、歌う時は7~10倍に増えるそうです。会員の堀川さんが大分前にお寄せ下さった情報。TBSラジオ・桝井論平アナウンサー発の情報だそうで、アナウンサーや歌手がスベラず発声するのは<深い呼吸>のせいだと納得できます。浅い息でしゃべるとモゴモゴした調子になり、言葉までカンデしまいがちなことに気が付きます。歌においてをや、ですね。“話しかつ歌うこと”の肉体的意味合い=威力を忘れず実践しましょう、みんなで。

(以上)

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