♪第65回月例会報告(7/13)

[好きなことを生き甲斐にし、いそいそとして、取り組む。これが若さの秘訣~86歳の絵本作家]
〇テレビ番組の話です。京都・嵯峨野に住む絵本作家・甲斐信枝さんは御年86歳。草花を描き続けて60年以上、いまも毎日絵道具をもって山野へ出かけ、草花を観察し水彩画を描いている、というNHKの番組を先日見ました。目的地へ向かって歩く姿がいそいそとしていて、実に印象的でした。野の花を見つけると花を前にして地べたに這いつくばったり、胡坐をかいたりして、何時間もじーっと観察し、やおら絵筆を走らせるのです。全身が<至福の時>に浸る喜びに満ちていました。その時を求め、楽しみ一杯に目的地へ向かう姿が<いそいそとして>いたのです。いそいそとして、という心持ちの大切さが心に沁みました。もう一点、彼女は花と向き合っている間じゅう、花と同化し、また山野と同化し、自然と同化していることを感じました。人がめったなことではそこへ到達できない境地と言えましょう。目的をもち、いそいそとした心持ちになり、その世界に浸る=同化する=ことの大切さを思います。
〇86歳の彼女。背筋が伸び、顔の表情も穏やかで若々しく(従って顔のシワさえ無いように)見え、全身に円熟の活力が漲っていました。その佇まい、素敵ですよね(彼女ネットで見れます)。
〇よし目標にしよう! と思いました。童謡楽会のわれわれ的に言えば、彼女の生き甲斐の「水彩画」を「愛唱歌」を歌うことに置き換え、背筋を伸ばして四季折々の歌を季節と同化して歌うなら、われわれの方が彼女以上に穏やかな表情になり、眉間や眼瞼のシワなども取れて若々しく居られるのではないか・・・・そう想像を逞しくしてみました。我田引水、も時にはいいでしょう。
〇人は何のために歌うのか。泉下の永六輔さんはその問いの答えを著書で「快楽を求めて歌う」と言っています。快楽を求めて歌う、とは上の我田引水の結論にぴたり一致しますね。テキスト『愛唱名歌』を座右におき、愛唱歌を不断に歌おうではありませんか! 穏やかな表情になり、眉間や眼瞼のシワも取れて、若々しくなれると信じて!

(文責:宮崎)

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